このカテゴリーはステンドグラスとはどういうものか。制作を始めてみたい、学んでみたいと感じている方へできる限り解りやすく内容を記しています。ステンドグラスの歴史云々は検索で多く出てきますのでそれらは割愛しますが技法の説明上古典的な内容を含む場合もあります。あまり堅苦しい文章にならないようにして行くつもりです。内容が脱線してゆく場合も多いと思いますがご容赦下さい。趣味として、生涯学習としてこれから学んでみようと感じている方、またこれらの工芸を職業にすることを模索している方もいると思います。Atelier Reverieでの教室活動を元に私の経験を含め色々書いて行きたいと思います。つたない文章ですが読み物として興味のある方へ少しでも参考になれば幸いです。
ステンドグラス教室 Atelier Reverie 千葉県勝浦
前回アップから大分たってしまいましたがご容赦ください。またブログを見た方より質問など少しずつ増えてきました。頂いた質問等へはメールで返信もしていますがこのブログでQA的に紹介する場合もあります。ご質問などはホームページに設置している問合せフォームをご利用ください。
ステンドグラスの種類について
ステンドグラスの技法は大きく分けて2種類に分かれます。一つ目は皆さんも知っていると思いますが建造物などの大きな窓、教会などの窓に入ったものが代表されます。現代では一般の家庭へも大きめのステンドグラスが窓や玄関の明り取りへ設置されることが多くなっています。このステンドグラスの制作には鉛の桟を利用しています。一般的にケイム技法と呼ばれるもの。歴史も古くステンドグラスの原点です。
鉛の桟、ケイムを利用した作品作り。ケイム技法はステンドグラスの原点
2つ目は様々な形のランプシェードやパネル、ボックス類など制作内容が豊富なステンドグラス作品作りに行われるティファニー技法。この技法は鉛の桟でガラス同士を接続(ケイム技法)するのでは無くガラス片の周囲へ銅の薄いテープを張り付けそれらを半田付けで形成して行きます。歴史はさほど古くはありませんがこの技法により曲面や複雑なデザインへも対応することが出来るようになります。多くの教室で教えているのがこのティファニー技法、テープ技法と呼ぶ場合もありますがもっとも多く使われる技法です。代表はティファニーランプになりますがそれらを模写しティファニータイプの作品制作を多くの教室で教える内容です。
銅のテープを利用したティファニー技法。
通常大型の作品作りには鉛の桟を利用したケイム技法を選びます。多くは平面作品となります。もちろん小さめのケイム作品も重厚な質感を好み制作する場合も多いです。またケイム技法は防水性がありますので野外面への設置も可能です。対し銅のテープを利用したティファニー技法は上にも記したように制作できる作品種類も豊富になります。しかし防水性は有りませんので雨のかかる場所や浴室などへの設置は不向きです。
どちらを選べばよいのか
ケイム技法とティファニー技法、どちらを選ぶかは目的や好みが大きく左右しますが、教えている教室の多くは主にティファニー技法になります。人気があるなしでは無くケイム技法はティファニー技法に比べ学べる場所が少ないです。ティファニー作家が自己流でケイムを行う場合も多いですが両者は基本技術が異なりますので各技法は正しく学んだ方が良いと感じます。また将来ステンドグラス作家を目指し作品販売や教室運営を考慮している場合は専門分野として両方取得する事が望ましいです。このブログステンドグラス入門ではケイム技法とティファニー技法の両者を内容によって分けながら紹介してゆきたいと思います。参考にして頂ければ幸いです。
ステンドグラスは歴史ある伝統工芸です。趣味として、生涯学習として、また職業としてその技法を学ぶ人達が世界中に多くおります。その技法は独学で学ぶ事は困難で危険な内容も有ります。始めて見たい方、学んでみたい方へは専門の教室へ参加することが一番です。各教室ではステンドグラス技法の基本から安全に学べます。教室を決める時には必ず見学をしましょう。雰囲気など実際に体感する事は大切です。ステンドグラス制作は年齢性別を問わず学び楽しめる技法です。ステンドグラスの教室は全国各所で結構あります。ホームページ等を持たない場合も多いです。学んでみたいと感じている方は是非探してみて下さい。
【プロ養成講習】
職業としてのステンドグラスの技術を学びたい方、将来教室を開きたい方へ技術者養成講習を行っています。特に教室運営等を目指したい方へ適した技術と知識の基礎を学ぶ事を目的とした個人指導の環境で学べる講習です。プロを目指したい方、経験の無い方へ基礎から技術を学びませんか。