筒形のランプへ椿のデザインを取り入れたステンドグラス。生徒さんのオリジナル作品作りです。
ステンドグラス・サンドブラスト 教室 Atelier Reverie 千葉県勝浦
ステンドグラスで作る椿の筒形ランプ3
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前回から大分日が経ってしまい申し訳ないです。今回の紹介で完成です。
この筒形ランプは大きな面が3面、その間に細い仕切りが3面の計6面体になります。各面への半田付けを行いそれらを立体へ組み上げて行きます。前回は各面のはんだ付けの仕上げを終えたところ迄でした。続きをアップしてゆきます。
連続した椿のデザインになりますのでズレないよう注意して位置を確認してゆきます。上写真の左と右も最終的には連続します。この場所がズレる場合が多いので注意します。
多面体の組み上げは色々な方法が有りますが今回はテープでまずは仮止めしながら筒形へ組んで行きます。3面体であれば作業も楽ですがこのランプは棒状のガラスが3か所入りますので結構難しいです。全体が垂直に立つようにする事が大切です。この作業は1人より2人いた方が作業しやすいので私も補助を行います。
次ははんだ付けで仮止め。この仮止めも大切。直接多く半田付けして行くと必ずと言って良いほどズレが生じて外さなければならない状況に出会います。ステンドグラスの立体では組み上げ時に仮止めを必ず行います。この仮止めは後に調整で外す場合を考慮に入れて少なめの半田付けを行います。多く半田付けを行ってしまうと外す時に苦労します。外すのは私ですけど、、。
仮止めを行い筒形へ形が整ったら作品を横にして直線部分へ半田付けで仕上げて行きます。半田付けは表と裏へ行います。仕上げの半田付けなので丸みを帯びた柔らかい感じに仕上げて行きます。仮止めされた状態の時、直線を半田付けする時、この時点では筒形ランプのボディーは縦の直線部分が柔いです。力を加えれば押しつぶれてしまいます。最終的に内部へ電球を取り付ける金具を入れますがこの金具が取り付くと筒形が固定され固まり動きません。
半田付けの仕上げを終えたら半田の線を薬品を使用し色付け。濃い目のブラウンに仕上げて行きます。色付けは表裏の両面行います。
電球を取り付け完成です。程よい空間が取れていて雰囲気も和風のランプに仕上がりましたね。総絵柄の作品で周囲全て連続性があるデザインは合わせることに神経を使います。今回ズレも無く良い絵柄が出ました。椿の花びらも深みのあるレッドのガラスが良い感じです。
空間を多くとる作品、バックグラウンドが広めのステンドグラスではそこに入る線をよく考えます。ガラスの強度も必要でこれらは実際の講習でないと中々伝える事が難しいですがステンドグラスは線の美術とも言われます。この線はなぜ必要か、この線は無駄ではないか、この線を入れないとガラスカットが難しくなる、デザインを考案する時に色々検討して行きます。今回完成のアップが遅れてしまい申し訳ないです。既にお家で飾られている事と思います。手作りのステンドグラス、大切にしてあげてください。
Atelier Reverieでは趣味、習い事、生涯学習として学ぶステンドグラス制作の教室を開催しています。経験の無い方でも安心して基礎から応用まで様々な作品作りをとおして学べます。ステンドグラスの技術は年齢を問わず世界中で多くの方が学び楽しんでいる伝統工芸です。日本国内でも多くの教室がありますので興味が有る方は是非学んでみて下さい。
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