ティファニータイプのステンドグラス制作に欠かせない作業でもあるテープ巻き作業。慣れてしまえば早く巻けるようになれます。
ステンドグラス・サンドブラスト 教室 Atelier Reverie 千葉県勝浦
ステンドグラス QA
過去に寄せられたご質問他、ホームページへ設置しているブログ専用の問合せフォームより頂いた内容をアップしています。フォームへ寄せられた質問へはブログでは記す事が難しい内容もメールではお伝えしています。他の教室へ参加している方、現在はご自身で制作を続けている方、ステンドグラス制作を始めてみようと感じている方など様々な方より質問を頂きます。私がアップする内容はステンドグラス制作の一般的なアドバイスです。他の教室や制作者の方々と認識、ニュアンスが異なる場合も有ります事ご理解下さい。
Q
コパテープを巻くのが苦手で時間が大変かかってしまいます。また半田付け作業の時にコパテープがめくれてしまう事があります。
A
銅のテープ、コパテープを利用するティファニー技法では各ガラスピースの側面へこのコパテープを張り付けてゆきます。制作工程の大切な一部です。作業のスピードですが速ければ良い、遅いと悪いというのではなくガラスピースへきちんとテープが圧着されているか、裏表が均等に巻けているかが大切です。それらをクリアーした上で作業速度をアップできれば良い状態だと思います。次の工程の半田付けでテープがめくれてしまう、浮き上がってしまう事がありますがこれらは圧着が弱い場合が多いです。またテープを巻く前にガラスピースを乾いた油分の付着していない布で良く吹く事、特にガラスカットしルーターがけされたガラスの側面はガラスの粉が残っている場合が多くありますので必ず1ピースづつ拭きながら作業します。ルーター作業の後に水洗いを行う教室も結構有ります。手指の油分もテープを付きづらくする要因です。作業前は手洗いをすると良いです。Atelier Reverieの教室でもこのテープ巻き作業は初めての方へは十分教え込みます。ただ後々このテープ巻き作業は持帰って家で行う方が多いので基本を忘れ圧着が弱い方が出てきます。教室では初心者の方へは半田付け前にテープがきちんと巻けているか私も確認します。半田付け作業中に浮いてしまったり、はがれてしまう事が無いようにテープ巻き作業を行います。
作業速度をアップするには慣れですがガラスの持ち方やテープの持ち方も関係してゆきます。テープ巻きに関しては教室により持ち方やその方法も若干の差があると思います。これが正しいと言う形は無いですが私が修行中に教わった内容は右利きであればガラスは左手に持つ、コパテープは右手で少しづつ接着面を出しながらガラスの側面へ張り付けてゆく。この時に左手のガラスは指先で回転させながら右手に持ったテープをガラス側面へ時計回りで一周させながら張り付けてゆく。
写真では見やすく写すためにガラスが横に寝ていますが本来はもっと縦になっているはずです。左手の5本の指をそれぞれ使いテープを抑えながら一周させてゆきます。中々説明するのに良い写真が無くて申し訳ないです。この左手の5本の指全てを使い回転させながらガラスの側面へテープを巻く方法は慣れるまで時間が掛かりますが出来るようになると作業は早いです。プロ養成講習ではこの辺も深く教え込んで行く内容ですが趣味として生涯学習として楽しみ学ぶ講習ではそこまでの必要は無いと思います。
様々なガラスは厚みが一定では無いものや凹凸のあるものなどあります。出来るだけガラスの側面へ均等にテープを巻いて行きます。均等とはテープはガラスの厚みより幅が有りますので余った部分がガラスの表裏へ出てきます。この余った部分の長さ、数ミリですがこれらを均等にするよう心がけます。
次はヘラを用いてびテープの余った部分を折り込みガラスへ接着させてゆきます。テープは裏面に接着効果が有りますのでガラスへ張り付いて行きます。この時に先に記したガラスを良く拭く作業を怠っていると接着力は落ちます。手指の油分も同様です。
そして圧着。圧着はガラスピースを手に持った状態で行う教室も有ります。Atelier Reverieの教室では必ず圧着は板の上でヘラを用いて裏表行います。テープの折り返された部分をヘラで少し力を入れながらこすって行きます。文章と写真では伝えきれない部分も多く有りますがこれらが一連のテープ巻き作業の概要です。テープ巻き作業が苦手と言う方も中にはおります。特に男性が多いように感じます。作業速度ですが一定の形を覚えることは大切です。教室へ通っている場合はそこで学んだ方法を繰り返し同じ形で覚えこむ。持ち方も大切で常に一定を心がける。あーやったり、こーやったりしない。速度より大切なことはテープをガラスへ圧着させる事。プカプカ浮いてしまったり、弱い圧着が半田付けの時にフラックスなどの油分が入り込みはんだごての熱で接着面が弱りはがれてしまう。半田付け時のテープの剥がれは結構厄介ですのでそのような事が無いようにこのテープ巻きもステンドグラス制作の大切な作業の一つです。
Atelier Reverieでは趣味、習い事、生涯学習として学ぶステンドグラス制作の教室を開催しています。経験の無い方でも安心して基礎から応用まで様々な作品作りをとおして学べます。ステンドグラスの技術は年齢を問わず世界中で多くの方が学び楽しんでいる伝統工芸です。日本国内でも多くの教室がありますので興味が有る方は是非学んでみて下さい。
【プロ養成講習】
職業としてのステンドグラス技術を学びたい方、将来教室を開きたい方へ技術者養成講習を行っています。特に教室運営等を目指したい方へ適した技術と知識の基礎を学ぶ事を目的とした個人指導の環境で学べる講習です。プロを目指したい方、経験の無い方へ基礎から技術を学びませんか。
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