モールドを利用したティファニータイプのランプ制作。オリジナルなデザインを考案し色々作ってみませんか
千葉県勝浦Atelier Reverie
ステンドグラス教室 サンドブラスト教室
●薔薇のティファニーランプ02
このランプの制作内容は旧ブログでアップしていたものです。オリジナルなティファニータイプのランプ制作の入門に適した内容で作りやすいです。教室へご参加頂く皆さんも是非作って見て下さい。再アップのご要望がある事から写真をあれこれ探しながら再度紹介して行こうと思います。

今回は植物である薔薇をモチーフにしていますが絵柄は作る人の自由です。絵柄により難易度も変わりますが植物の場合は花類、花びらがあまり細長くない物の方が入門には適していると思います。多面体と異なり曲面のティファニータイプの作品作りは少し制約が増えます。曲面へガラスを配置して行くのでデザインの考案時に長いガラスピースは出っ張ってしまう場合がありますのでそれらを考慮しながら絵柄を考えて行きます。モールドは高価なものです。教室へ参加する生徒さんの場合には多くの教室では貸出してくれると思いますが取り扱い特の半田付け時などにはモールドを熔かさないよう注意が必要です。材質によっていは縁の部分が欠けてしまったりする場合も有りますので丁寧に取り扱いましょう。

円形、曲面の形のティファニータイプのランプを制作する場合はモールドを使用します。モールドとは型ですね。このモールドは種類や大きさも大変多くあります。始めてオリジナルなティファニータイプのランプを作る場合には大きさもあまり大きなものは避けた方が良いです。しかしミニティファニータイプの小さなものもデザインがかえって難しくなります。円形の曲面のモールドでオリジナルなランプを作る場合には素材が半透明なものを使用します。多くのモールドは白色で不透明です。不透明なモールドでも可能ですがデザインが既に彫り込まれているものは適しません。内側が透けて見える素材のものを使用します。

ランプの上部へは金属製のキャップが付きますのでその部分は円形に空間が開きます。このモールドに合った大きさのキャップは別に用意します。キャップの直系の長さ表示は通常インチですが一応センチの定規で計っておきます。モールドを使用するティファニータイプのランプ制作では製図は必要ないので楽に思う方も多いですね。

使用しているモールドは樹脂製で半透明に透けているもの。オリジナルなデザインや模写したものを制作するにはとても適しています。様々なデザインを考案し自由度も高いです。

入れるデザインは自由です。この時に既に絵柄のモチーフが決まっているのであればその絵柄に対してどのようなガラスを使用するのかある程度決めて行く事もあります。ガラス選びは難しくその基準は人それぞれですが教室などへ参加している場合は指導される方へ相談しながら行います。

今回はレッド系の薔薇を配置しリーフ(葉)を周囲へちりばめたデザイン。薔薇の花、つぼみ、リーフ、茎等の絵柄を何種類か考えて色々描いてみます。中から良いものを選び各パーツとして部分部分を切り出して行きます。今回は各パーツを用意してそれらを自由に配置して行く方法ですが、全体の絵柄を完成させて曲面であるモールドへ写す方法でも良いです。今回の方法は比較的簡単にデザインを組んで行けますので入門には良いと思います。

切り出した各パーツ、まずはメインの薔薇の花を配置しています。モールドの裏側へテープなどで仮止めしながら絵柄を裏返して配置して行きます。曲面なので少し紙にしわが入りますが指で擦り曲面へ這わせて貼り付けます。

モールドが半透明なので裏側へ貼った各パーツの絵柄は表へ透けて見えます。場所が気に入らない場合は仮止めを外して好みの場所へ貼りなおします。今回の場合、まずはメインになる薔薇の位置決めを色々模索して行きます。

メインの薔薇の位置が決まったらモールドの表から透けて見えるデザインの線をマジックペンなどで写して行きます。写し終えたらその部分のデザインの紙は外して他の用意してある各パーツを更にモールドの裏側へ配置して貼って行きます。

全体の雰囲気を考えながら各パーツを裏側へ貼り様子を見てはモールドの表へ線を写して行きます。気にいらない場合は写した線を消しこれらの繰り返しで全体を整えて行きます。全体に連続性を持たせながらデザインを組んで行きます。これらが上手くいかない場合はモールド全体を平面に直した用紙を作り全体の絵柄を完成させてモールドへ写して行くのですが少し手間も掛かり難易度は高くなります。

薔薇の花、つぼみ、リーフ、茎とそれぞれのパーツを配置して行き全体を整えます。空間が出来ますがその部分はバックグラウンドになります。とても長くなるのでここで詳しくは記しませんが各パーツを配置する場合重なりも意識して行きます。重なりが無いと自然な絵柄になって行きません。また重なる部分はステンドグラスのガラスカットが不可能なピースが出来ないように注意します。特にバックグラウンドのピースがカット不可能なものにならないように。補助線などは入れずにリーフなどで連続性を持たせてゆきます。

モールドの裏側から見た所。時間をかけてじっくりデザインを構成して行きます。マジックペンは除光液などで消せるので作業を繰り返し自分の納得行く全体像に仕上げて行きます。今回モールドの最下部、縁の部分へは四角いピースでふちを止めて行きます。多面体と異なりデザインを組んで行くのに少し手間もある曲面のティファニータイプのランプ。完成された多くの素晴らしいデザインを手掛けるのも良い経験になりますがオリジナルで様々なモチーフをステンドグラスにするのも楽しいです。デザインの構成や組方や考え方も様々な方法が有ります。教室へ参加頂く生徒さんへも一度チャレンジしてみて下さい。次回は型紙作りをアップする予定です。
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【制作教室】
Atelier Reverieでは趣味、習い事、生涯学習として楽しく学ぶステンドグラスとサンドブラストの各教室を開催しています。経験の無い方でも安心して基礎から丁寧な指導を行っています。年齢性別を問わずステンドグラスは世界中で多くの愛好家が学び楽しめる伝統工芸です。日本国内でも多くの教室が活動していますので興味が有る方は是非学んでみて下さい。
【プロを目指したい方へ】
職業としてステンドグラスの技術を学びたい方、先々ご自身の教室を開きたい方へプロ養成として技術者養成講習を行っています。特に教室運営を目指したい方へ適した技術と知識の取得内容です。全く経験がない方へ個人指導の環境で学べます。技術の基礎から教室運営の内容まで指導しおります。
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